東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

JCNについて

東日本大震災から3年のメッセージ

震災から4年目を迎えるにあたり発行されたメッセージです。

メッセージ

東日本大震災から3年が経過しました。
被災各地では懸命な復興事業が続けられていますが、復興を実感するまでには、まだしばらくの時間が必要になっています。被災された方々お一人おひとりの状況は千差万別で、「もう被災者とは呼ばないで」と言われる方がある一方で、「まだ海が見られない」と言われる方もいます。まずはこの3年間の日々の重みを改めてじっくり振り返り、その上で、私たち支援者は何ができたのか、何ができていないのかなどについての整理をしなければなりません。それは、日々移り変わる被災地の状況にあって、今後はますます課題が個別化、深刻化、潜在化、長期化していくことが懸念されているからです。

特に原発事故による広域避難の課題は、単なる福島の問題としてとらえるのではあまりに不十分で、全国各地に避難を余儀なくされている方々にどう寄り添えるかは、支援者にとっても大きな試練となっています。筆舌にし難い苦難を抱えながらも今日を懸命に生きる人々が、泣いたり笑ったりした日常の一番近いところにいた私たちです。関わりの濃淡の変化はあるにせよ、今後も「ずっと続く支援」がどれだけ大切なことであるかは、言うには及びません。課題の中には、法や制度が変わらない限り、根本的な解決にはつながらないものもあり、アドボカシー(政策提言)の一層の強化が必要になる場合もあるでしょう。その時はもっと連携して課題解決に尽力したいものです。

確かに時間の経過の中では震災から3年ですが、将来を悲観する後ろ向きの感覚としての「早や3年」ではなく、むしろ明るい未来に向けた建設的な「まだ3年」なのだと捉えなければなりません。しかし風化がそれを邪魔し、現在進行形の諸課題が被災地外の人々の関心事から遠のいていくようなことがあれば残念なことであり、できるだけ避けたいものです。

「がんばろう!東北!」と大合唱したあの日の熱き思いは、一時の感情ではないことを信じ合いたいと願っています。そして、今日もあの手この手で様々に思案を巡らし、現場で支援活動を続けている多くの仲間たち、それを支えるJCNを含む中間支援組織や、人・物・お金で支えて続けている多くの企業や各種団体等も含めて、今後はより発信の頻度と精度を高めて、今だからできること、今から必要なこと、そして私たちだからこそできる支援を、今後もともに考え、実践していきましょう。

2014年3月11日
東日本大震災支援全国ネットワーク

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