東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

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報告!広域避難者支援ミーティング in 近畿

先週7月27日(金)に開催しました「広域避難者支援ミーティング in 近畿」には、避難者支援に関わる140名を超える方々に参加いただきました。

▼テーマ1「学ぶ」

まず、コーディネーターの近畿ろうきん地域共生推進部の法橋さんから、「近畿ろうきんNPOパートナーシップ制度」2府4県のNPO支援センターと連携した避難者支援について紹介がありました。

大阪ボランティア協会の影浦さんからは、これまでの企業とのつながりをいかして、企業の支援メニューをまとめたパンフレット(おもてなしカタログ)を作成し、避難者に提供する取組についてお話いただきました。この夏向けに作成されたおもてなしカタログ第2段は、子どもの参加しやすいイベントを多く集めたそうです。

滋賀県労働者福祉協議会の井出さんからは、行政や民間団体などと連携し、滋賀県内に避難された方のグループ「滋賀県内避難者の会」の取組支援(運営サポート)についてお話いただきました。今後も避難者のふるさとの言葉を大事に、支援していきたいとのことです。

生きがいしごとサポートセンター阪神南の二宮さんからは、避難された方向けの就業支援に取り組み始めたことについてお話いただきました。イベントなどでにキャリアカウンセラーを派遣することができるので声をかけていただきたい。また、働く先の情報も寄せていただきたいと呼びかけられました。

奈良県被災者の会の高橋さんからは、自らが避難された経緯、避難先での生活再建の課題(避難した事業主への支援がないこと等)などについてお話いただきました。避難者同士の交流会を支えてほしいと言われておりました。
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▼テーマ2「知る」

近畿地域の行政の支援、支援団体が活用できる助成などしていただきました。
近畿の行政の取組(西宮市):関嘉寛 氏(関西学院大学 准教授)
弁護士会等の取組:青木佳史 氏(大阪弁護士会)
活動助成金の紹介:武井共子 氏(社会福祉法人 中央共同募金会)
福島県の情報提供:石山和仁 氏(福島県 避難者支援課)

▼テーマ3「つながる」

日本ファシリテーション協会の進行により、テーマ1・2の話題提供者を中心に、参加者同士の意見交換の時間となりました。それぞれの取組紹介、取組の中から見えてきた課題などを共有することができました。新たな気づきなどもあったようです。

(各グループからの一言)
・避難者にタイムリなー情報提供を!
・支援している団体をサポートする事務局的な組織が必要
・具体的に行動をはじめてよう、できることをやろう!
・避難者の声を聞くことは難しい、でもやらねば
・支援の手が不足している
・被災地と、被災先と、避難者同士とそれぞれつながることが大事
・支援者が頼りになる存在になろう!
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▼閉会

内閣総理大臣補佐官の本多平直さんから、「今日は現場の課題、空気感・息遣いを知ることができた。お聞きした話を受けて、避難者を支える人たちを支えるしくみをはじめ、政府に持ち帰って必要なところに声を届けていきたい」とコメントいただきました。

また、2府4県のNPO支援センターからもコメントいただきました。
・住宅無償提供の期限も近づいている。声をあげていきましょう
・避難されている方だけでなく、福島にいる方の声も聞いていきたい
・様々な経験、支援ノウハウを持ち寄って支援をつづけていきたい
・支援される、支援するそれぞれ一つ一つを続けていきたい
・支援には様々なやり方がある。声を集め、支援につなげていきたい
・これまでの中間支援のノウハウを活かし、支援団体をサポートしていきたい

代表世話人の山崎美貴子から、避難者と信頼関係をつくるためには時間もかかるが、しっかり寄り添ってを聞き、届けていきましょう。」と呼びかけ、閉会しました。
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当日の配布資料や発言概要などをまとめましたら、ホームページで公開する予定です。

本ミーティングは、ニューヨークのジャパン・ソサエティが主催する「Japan Earthquake Relief Fund」からご支援いただいております。ニューヨークの皆様からのご寄付・ご支援、この場を借りて御礼申し上げます。

文責:津賀

2012年7月30日 18:53