東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

JCNについて

「忘れない」をカタチに

震災から3年目を迎えるにあたり発行されたメッセージです。

メッセージ

東日本大震災から2年が経ちました。

2年という月日が短かったのか、長かったのかは、人により感じ方はさまざまだと思います。市民の心の中に刻まれた震災の衝撃は、ひとり一人違いはあるかもしれませんが、今なお忘れられるものではなく、胸の奥深くに、留まり続けております誰もが体感した大きな揺れと、その後の津波や原発事故は、大きく日本を傷つけました。その光景を目の当たりにした時、多くの人々は他人ごとではなく、わがこととして何かをしたいと考えて、自発的な行動を生み出しました。

2年の月日が流れ、目に入る被災地の光景は大きく変わりました。散乱した街の姿も、救助や捜索をする人の姿も、ライフラインの復旧に奔走する人の姿もめっきり減りました。そして奇しくも、地震や津波の傷跡も、工事の車両も、仮設住宅すらも街の光景の一つとなってしまいました。

時の流れは、日常の生活ではありえない異物も、日常化させてしまう力を持っていました。その中に、被災された人々や住み慣れた場所を離れ、帰る時期さえ定まらぬままに避難生活をおくる人々の制約された厳しい生活があるのです。心の中の傷や、失われた今までの生活は、時の流れだけでは解決せず、さまざまな日々の苦労や苦悩を日常化させてしまいました。

それでも、今までの暮らしとは異なるかもしれませんが、前に向かって一歩踏み出そう、自分たちの生活を、安全を、まちを、自らの手で取り戻そうという力強い動きがたくさん芽吹き始めています。そんな市民の力が繋がりあって、支え合って、大きな力となって復興の原動力となることを願っています。

東日本大震災支援全国ネットワークも創設から2年。被災された方々、避難されている方々に寄り添いながら、支援する多くの仲間たちと共に歩んできた2年間でした。これからも、「ずっと、つづく支援を。」を合言葉に多くの人々と共に、歩んでいきたいと決意を新たにしております。

まだまだ長く続く復興までの取り組み。同じ日本で起こっているこの厳しい現実を再度、我がこととしてとらえ、被災地任せではなく、どんな小さなことでも、それぞれの地元でできることを、工夫し、知恵をだしあって地元の復興を目指して、思いをカタチにしてゆきましょう。そして、私たちは決して災害を忘れません。

2013年3月11日
東日本大震災支援全国ネットワーク

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